当院で扱う主な症状・疾患
頭痛
頭痛は、脳神経内科を受診される患者さんの症状の中で最も多いものの一つで、国民の4人に1人が頭痛に悩んでいる、という統計があります。
頭痛は、くも膜下出血や脳腫瘍などの脳の病気の症状として出てくる頭痛(二次性頭痛)と、脳に明らかな病気を持たない頭痛(一次性頭痛)に分けられます。頭痛について詳しい問診・診察を行った上で、必要に応じてMRI検査を実施し、頭痛の診断を行います。
片頭痛や緊張型頭痛などの一次性頭痛に対しては、頭痛の頻度や程度を和らげ、生活の質を改善することをめざします。鎮痛薬の飲み過ぎは、頭痛をかえって悪くするおそれがありますので注意が必要です。
当院では片頭痛の治療として、頭痛発作時の症状を軽減する急性期治療と、日常生活に支障のある頭痛の多い方には予防療法を行っております。片頭痛に特化した急性期治療薬に5種類のトリプタン製剤とラスミジタンがあり、薬理学的な特性を踏まえながら薬剤を選択します。また、2021年になり、片頭痛の新しい予防薬として、CGRPという片頭痛の痛みの直接の原因とされるタンパク質の働きをブロックする新たな機序の薬が相次いで発売されました。ただし、使用に際しては使用基準を満たす必要がありますので、治療をご希望の方はお気軽にご相談ください。